中南米諸国には約210万人の日系人が在住しているが、近年、現地の日系人社会の中心世代は二世から三世へと移り変わり、世代交代により日系人のアイデンティティが薄れ、その連帯が低下することによる日本との交流の希薄化も懸念される。一方、若い世代の日系人からは、日本の先進的農林水産業や食産業への関心も寄せられている。
中南米はブラジルを始め、世界の食料市場における一大供給地域であり、日本にとっても食料安全保障上、重要な国であること等から、引き続き良好な関係を維持・強化する必要がある。
このため、本事業は、日本との間で移住協定が締結されたブラジル、アルゼンチン、パラグアイ及びボリビア並びにペルー、コロンビア、メキシコ、ドミニカ共和国、ウルグアイなどの中南米諸国で農業・食産業に携わる日系人及びその関連組織並びにその関係者・関係機関等(以下「日系農業者等」という。)と我が国の連携・交流を推進・強化することを目的とする。また、このことを通じ、我が国の農林水産物・食品の輸出促進を図るとともに、併せて我が国の農林水産業・食産業分野の技術・ノウハウを活用した中南米におけるフードバリューチェーン(FVC)の構築を通じ、我が国食産業の中南米展開を推進し、海外需要の獲得を目指すものとする。
令和4年7月7日から令和5年3月17日まで